Minami Laboratory

日高先生

初代学長の日高先生が亡くなられたそうだ。

私は、学生時代、交流センターの大講堂で月曜の一限、眠い目をこすりながら、授業を受けていたのを思い出す。いまではそんな大規模な授業もなくなっている。

日高先生は大学にバーを作れ!学問には必要だ。と言われていた素敵な先生である。

京大には素敵な酒場(?)がある。

残念ながらその願いは叶っていない。




日高先生の本で、とても興味をもった一節をここに引用したい。

これを読んで、なんだか、重たいものが落ちた気がした。

「科学というものにたいする極めて根強い誤解が、いまだに存在しているように見える。それは、科学は事実と論理の積み重ねであり、全ては事実(ファクト)に基づいて進展するという誤解である。重要なのはファクトの発見であり、そしてそれに立った論理展開なのである。ファクトなしに科学の進展はありえない、と人々は信じ込まされている。
 だが多くの研究者は、科学はイマジネーションなのだと、心の中では思っている。けれど、これは公式の場ではいうべきことではない、とも人々は思っている。これは、科学者のロマンなのであって、個々の人間の心に秘めておくべきことなのだ。

<中略>

困るのは、発見とは常に非論理的なものであることだ。言葉の定義からみても、論理的な発見などというものはありえない。そして、科学が重要視するデータも、その多くは非論理的に思いつかれたアイデアに基づいてとられたものである。それは、技術の場合でも、まったく変わらない。
このように本質的な問題を、いつまでも研究者のロマンとしておいてもよいのだろうか。」

「大学は何をするところか」 日高敏隆著 より抜粋
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by masahiro-minami | 2009-11-28 12:54 | education